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はじめに                                                                    Introduction

 暑いですねえ。本当に暑い。「茹だるような暑さ」と昔からよく言われてきましたが、今ほどこの言葉が身に染みる実態は過去にはなかったでしょうね。
 だって、茹(う)だるという言葉は『鍋の中で食べ物がぐつぐつと煮られて柔らかくなる様』を表現しているわけで、昔はそれほど実感なくても使っていた比喩表現ですよね。
 ところが今は、暑さや熱気(酷暑)で人間の体が参っていて、比喩表現でなく実際にぐったりしている状態(=深刻に身の危険を感じる言葉)に変わってしまいました。
 まあでも、さすがに立秋も過ぎ、お盆も過ぎてようやく朝晩の暑さも峠を越えた感があります。

 前置きが長くなりました。こんばんは篶囀です。

井月:今宵の一句                                                                                                        Seigetsu:A haiku for tonight

 小流に上る魚あり稲の花
  こながれに のぼるうおあり いねのはな

 明治時代の川は、大小に拘わらず何処の川も清い流れが保たれていたことでしょう。
 透き通った水の流れの中に魚が泳いでいるのを見ても、私(篶囀)なんか、『あっ、魚がいる!』と叫ぶのが関の山なんですが、さすがに井月は見る目(感覚)が違います。

【篶囀の解釈】
 魚が流れに逆らって泳いでいるのを見て『上る魚あり』と言い切り、流れに身を任せるのではなく、上流に向かって力強く泳いでいる姿をまず捉えています。
 一方、陸上では稲穂に花がつき、実りの秋が静かに始まっています。
 「動」と「静」二つの生命の営みを写生画のように爽やかに十七文字に収めた井月の凄さを改めて感じ入る篶囀です。

句碑近景                                                                                             Close-up of the haiku monument

篶囀の思い描く『この句のイメージ』 
The “image of this haiku” envisioned by Enten

このような川、昭和30年代頃まではいっぱいありました。    【画像は生成AIを使用して作成しています】
「稲の花」は穂が出た稲に、白い小さな花が咲きます。本当に注視して見ないと気づかないほど控えめな花です。こんな小さな花の一つ一つの寿命はほんの1~2時間で、数日(5~7日)かけて穂の上部から下に向かって順番に咲くのだそうです。

旋律譜:上る魚あり稲の花
    (のぼるうおあり いねのはな)                  
Melody score: Noboru Uoari Ine no Hana

鼻歌で囀ってみたよ
♬ I tried humming a tune

あとがき                                                                                                    Afterword

 お盆を田舎で過ごした方、快適な「ひと時の息抜き」はできましたでしょうか?
 普段仕事をしている環境下だと冷房が利いているでしょうから、暑さはさほど気にせずに毎日を過ごせますが、昨今の地球環境は異常ですから信州も北海道も「避暑地」に疑問符が付く状態で、田舎で過ごしたお盆が『くそ暑かった』と感じられた方はきっと多かったでしょうね。
  (篶囀、このごろ暑さのせいか、言葉が悪くなってきました。 (^ー^* )フフ

 さて、次回の旋律譜は

     落ち栗の座

 です。

2026.08.16㈰

ABOUT ME
篶囀 Enten
昔は、還暦には赤いちゃんちゃんこを贈り長寿のお祝いをしていたようです。  さらに古希、喜寿、傘寿・・と長寿の御祝は続くのですが、平均寿命の延びが著しい現代では還暦の祝は「長寿」の祝でなく、「人生の節目」を祝う意味合いが濃くなっているようです。  我が家でも「60・70は鼻たれ小僧」とばかり、御祝の『お』の字もなく淡々と過ごしてきました。  私は還暦で第一の人生に区切りをつけ、『ご破算で願いましては・・』と第二の人生をスタート。(気持ちだけですが・・・)  第二の人生においても既に鼻たれ小僧を通過して今や「中学1年生」、思春期真っ只中です。  (o^―^o)ホホ   あれもやりたい、これもやりたいと、好奇心の塊で今は「井月」に熱中しています。