井月を囀(さえず)る 2026.03.16
はじめに
こんにちは篶囀(えんてん)です。
ここ数日来、朝晩の冷え込みは別にして日中はだいぶ暖かくなりました。
冬の間、寒さで固まっていた身体も少しずつほぐれてきましたね。嬉しいことです。
で~も、気温が上昇するにつれ(とかく人間は春の陽気で・・)気が緩み、
「油断」や「眠気」に襲われてしまう御仁も多いのではないでしょうか?
こういう時節に体調を崩したり、何かで失敗したりすることが多くなりがちですので、
要注意ですね。
さて、今日はそんなウカレた気分に ”喝” を入れる・・
小気味よい空想の世界へ行ってみましょうか。
篶囀の思い描く『井月像』

井月:今宵の一句
『春の気の ゆるみをしめる 鼓かな』
能や歌舞伎の世界で鼓の役割は大きいそうですが、能や歌舞伎を知らなくてもあの「イヨ~」の掛け声に続く「ポン!」という心地良い響きは皆さん一度は聞いたことがあると思います。
タンポポ(蒲公英)は「鼓草(つづみぐさ)」とも言われるキク科の多年草です。
道端や土手などで普段いくらでも見ていますよね。
このタンポポの茎を3~4㎝くらいの長さに千切って、一方の切り口を指でちょっと潰して唇に咥えて笛にしたことありませんか?
篶囀はこの笛吹きの遊びが大好きで、今でも時折鳴らしては楽しんでおります。
また、両端の切り口を細かく裂いて水に漬けると、反り返ってまるで小鼓のような形になります。鼓草とも言われる所以でしょうか。
旋律譜:イヨ~ ポンポン

最後の2小節は 「イヨ~ ポンポン」ではなくて、『イヨ~ ポポポン』です。
あとがき
● ポン、ポン、ポポンと音を奏でたのは『鼓』であって、タンポポではありませぬ。
手にしていたのはタンポポですが、井月の脳裏ではあくまでも ”鼓” が鳴っていたので
ゴザイマス。
● 初めてこの句を知った時、やはり井月は「ただものではない」と感じました。
奥深い体験を若い時代に積み重ねているからこその一句だと・・
● 井月は野の花・タンポポを鼓と見做して、そんな人間の性(さが)に ”喝” を入れ
た句を残してくれ・・た、と考えるのも一興かと。
「篶囀! 飛躍しすぎだゾ~」 こんな声も聞こえてきそうです。
● 鼓はタンポポ、たんぽぽが鼓、イヨ~ポポポン!
さて、次回の旋律譜は
春の野や
です。
ぽかぽか陽気の下、さわやかな春風を受けての『山野草摘み』は春の楽しみの一つですね。
お酒の好きな井月は酢味噌が大好き!
2026.03.16 ㈪

