江戸末期、越後長岡藩の武士の家に生まれた井月は、いつしか信州伊那谷にその身を委ねるも、居を持たずに放浪し俳諧に没頭する中で伊那市美篶にて生涯を終えた。没後、井月を知る有志が掻き集めた句はおよそ1800句。
 伊那市内をはじめとして近隣市町村には井月の句を刻んだ碑が点在している。

Born into a samurai family in the Nagaoka Domain of Echigo Province during the late Edo period, Seigetsu eventually settled in the Ina Valley of Shinshu Province. He wandered without a permanent residence, devoting himself to haiku poetry, and eventually ended his life in Misuzu, Ina City. After his death, approximately 1800 haiku poems were collected by those who knew Seigetsu.

Throughout Ina City and neighboring towns and villages, monuments inscribed with Seigetsu’s haiku are scattered about.

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はじめに                                                                     Introduction

 

ブログを始めた動機

  こんにちは! 篶囀(えんてん)と申します。
 今から約十年前に長年勤めた仕事を辞め、気ままに暮らした時期がありました。

 その時期に一人の俳人と出会いました。
 江戸末期から明治20年に至る約30年間、長野県の南部・伊那谷に於いて
居を定めず放浪生活を続けた『井上井月(いのうえせいげつ)』です。
 もちろん過去の人ですから「出会った」と言うより、私が井月を「知った」
というのが正しい言い方でしょう。

 きっかけは・・・
 おりしもテレビで「プレバト俳句」が注目された時期で私も妙に関心を持ち、
小さな歳時記を買い求めたのです。
 しばらくは作句センスのなさを感じていたのですが、
手にした歳時記をパラパラめくっていると面白い俳句に出会いました。

 山吹や 葉に花に葉に 花に葉に  (炭 太祇)                   

 「山吹や」と強調した後、「葉に」と「花に」の繰り返しだけの句で、
雰囲気は解るのですが、その奥深い真意は当時も今も理解できないままです。
 しかし、妙に感心(感動)して自然に『節(=簡単な旋律)』が口をついて出たのです。
 この時の節は後日機会を設けて触れたいと思いますが、
このことがきっかけになって俳句に節を付けることがやたら面白く、
他に節がつけられる俳句はないかと探しているうちに下記のような情報源から
井月と出会ったのです。

 ○ 伊那市内を始め、伊那谷には数多く設置されている句碑群に関する情報
      (新聞記事orニュース)
 ○ 映画「ほかいびと」上映のニュース
 ○ 伊那市役所(or伊那市立図書館)にあった吟行マップ
 ○ 井月に関する書籍との出会い

 井月の句をいくつか読んでいると、ヤハリというか自然に節を付けたくなって
鼻歌交じりに「hummmm~~」と口ずさんでしまうのです。
 それを、自分なりにメモ程度に五線譜に書き留めて・・
 そんなことを繰り返しているうちにメモ書きがバラバラと乱雑化してきたため、少しばかり整理・保存しておきたいと思うようになった次第です。

篶囀の思い描く『井月像』                                           Enten’s vision of Seigetsu

 出立を控えた井月(イメージ)
【画像は生成AIを使用して作成しています】

*** 全くの無表情からのスタートです ***

Seigetsu(井月) preparing to depart

井月:今宵の一句                                                                   Seigetsu:A haiku for tonight

『 目出度さも 人任せなり 旅の春 』 

 今回の句は「これから出かける井月とブログを開始した篶囀」が、ともにスタートに立った記念に採り上げました。
 2015年6月23日に鼻歌交じりに口をついて出てきた節がベースになっています。

【篶囀の解釈】
 辛く厳しい冬が過ぎ、野山も里も花咲き誇り明るく活動的な季節となった。
 春という季節が訪れるだけで、まるで祝いの席のようだ。 
 旅先で迎える春の「喜び」も「嬉しさ」も人任せの生活を続ける井月にとっては俳友や多くの善意ある人達がいてこそ感じられる「目出度さ」なのだ。
       
 『 ああ! 本当に多くの人々に支えられているんだよなあ。
  おかげ様だ、ありがたいことだ。』

 Medeta-sa mo hitomakase nari tabi no haru

[Enten’s Interpretation]
The harsh and difficult winter has passed, and the fields, mountains, and villages are in full bloom with flowers, bringing with them a bright and active season.
The arrival of spring alone feels like a celebration.
For Seigetsu, who continues to rely on others for his daily life, the “joy” and “happiness” of spring while traveling are only felt thanks to his haiku friends and many kind people.

“Ah! I’m really supported by so many people.
Thanks to them, I’m so grateful.”

旋律譜:目出度さも                                                                                                                    Melody score: To celebrate                                                                                

あとがき                                                                                                   Afterword

 鼻歌交じりで歌い慣れてきたら意外にもイントロ的なメロディーが頭をよぎり、急遽このような”前奏”・”間奏”が付いてしまいました。
 なお、”唱和”部分については、複数人で歌った時には手拍子交じりで一緒に口ずさむ部分もあると盛り上がって面白いんじゃないかなと当初(2015年)からメモ譜に記載してありましたネ。(o^―^o)フフ
 

 さて、思いばかりが先走り、思い描いたことの1割も実現できませんでした。
 かといって、失敗を恐れていたらいつまでもスタートできないのですから、とにもかくにも第一歩を踏み出してみました。
 気に入らない点は今後少しずつ改善・修正しながら前に進もうと思います。
 次回の旋律譜は


   鬼灯靨(ほおずきえくぼ)


 できれば月に1・2回更新したいと思っており、当面「毎月1日と16日」にUPする予定でいますが、さてさてどうなりますことやら・・・

2026.01.01 ㈭ 

About this site

○The guide for this blog is Enten(篶囀).
○This blog primarily features haiku by Seigetsu(井月).
○I’m humming the haiku I introduced, with a melody added to it.
○The author of this blog is Kakigui Houryu.(柿食法隆)

ABOUT ME
篶囀 Enten
昔は、還暦には赤いちゃんちゃんこを贈り長寿のお祝いをしていたようです。  さらに古希、喜寿、傘寿・・と長寿の御祝は続くのですが、平均寿命の延びが著しい現代では還暦の祝は「長寿」の祝でなく、「人生の節目」を祝う意味合いが濃くなっているようです。  我が家でも「60・70は鼻たれ小僧」とばかり、御祝の『お』の字もなく淡々と過ごしてきました。  私は還暦で第一の人生に区切りをつけ、『ご破算で願いましては・・』と第二の人生をスタート。(気持ちだけですが・・・)  第二の人生においても既に鼻たれ小僧を通過して今や「中学1年生」、思春期真っ只中です。  (o^―^o)ホホ   あれもやりたい、これもやりたいと、好奇心の塊で今は「井月」に熱中しています。